「リボンの騎士ザ・ミュージカル」独り善がりレポ(その5)

賑やか、というか騒がしかった淑女たちの出番が終わり・・・静かな宮殿に場面は移る。そこでなにやら悪巧みの大臣と家臣ナイロン。
「わたしの息子が王になるにはサファイア王子が邪魔だ。」
愛する息子の為に王子殺害を計画する大臣。近々この国で行われる剣の試合で王子を毒殺しようと・・・そう、かの「ハムレット」のように。


用意された毒の小瓶に見入る二人。思わず息を呑む。息子の耳には入れるな、未来の王は知らなくてもいいことだ・・・と気が付けば後ろに立っていた大臣の息子プラスチック。リo´ゥ`リはぁーい、ここでーす♪って相変わらずのプラちゃんクオリティ(笑)呆れながらもほっと息をつける瞬間。

「悪いこと企んでない?」と詰め寄るプラスチックに「すべてお前への愛情ゆえだ。」と言い残し、場を去る大臣。ここで、この物語を大きく揺るがす「大臣の愛情」が姿を現し始めるわけです。このミュージカルのテーマでもあるだろう「愛」のひとつの形、その歪んでいるが純粋な愛がとても怖くて、面白いんです。そしてこのシーンのシリアスさとちょっとのコミカルな部分が劇を引き締めてくれてます。というかこの3人は面白いわ♪




宮殿。剣の試合当日。厳かな音楽に合わせ登場する王、王妃、そしてサファイアとフランツ王子。大臣やナイロン、大臣の息子も列席している。


王への敬礼、そしてフランツ王子のお言葉。式は進み、王の宣言により剣の試合は始まる。「選手入場!」4人の剣士が左右より登場。全身黒尽くめ、そして鮮やかな身のこなしで思わず見入ってしまう。
この4人の剣士、なかにはW(ダブルユー)のミュージカル「キャラ&メル」に出演していた方もいるらしい。それ聞いたらなんかもっと愛着が湧いてしまった♪


見事なアクロバットで飛んだり跳ねたり、まさに舞台を縦横無尽に立ち回る剣士たち。その剣士たちに見惚れたり、応援したり、はたまたいっしょに跳ね回ったりと忙しい淑女&ナイロン+プラちゃん(笑)
剣士が床下のトランポリンを使って宙返りを見せれば、ノlc| ・e・)从 ´ ヮ`)飛んだ飛んだっ飛んだっっ!!と「ハロモニ。」のワールドプッチゲーム仕込みのナイスリアクションをみせる新垣・田中。この二人の遊び加減は見ていて飽きない。


そしてそのシンメ*1の位置の亀井・道重。こちらは道重の亀井へのカンチョウプレイが見所(笑)そのまえに剣士たちがそれをするんだけどね、当初は二人ともお尻押さえて「いた〜い!」なんてマネしてたけども*2、いつからか持ち前のS魂に火の付いた道重によるマニアックなプレイの場に変わってしまったのであります。というか自称いじられキャラの亀井のリクエストかもしれんけどね(笑)見てて素直に笑っていいのか困るくらい悩ましいシーンとなっております♪おすすめ。


さゆえりよりやや中央付近ではしゃぐナイロンとプラちゃん。最初は大臣や王様とおしゃべりしながら大人しく試合を見ていた二人だけど、試合が進むにつれヒートアップ。しまいにゃお互いにつかみ合ってクンズホグレツのキャットファイト(笑)なにやってんだかこの二人は。マコはしまいにゃ、剣士に跳ね飛ばされそうになるし。そしてさとう珠緒直伝のプンプンポーズ炸裂。このプンプンも毎回少しずつ違うパターンでくるから侮れないのよ小川ナイロンは。
この剣の試合のシーンも色々細かい見所があって楽しいところ。それも日によってどんどん変わっていくから見逃せないんですよ♪はたして千秋楽はどうなることやら・・・。


剣の試合も終わり、興奮気味の会場。「私も参加できたら!」とフランツ王子の言葉に、お望みを叶えましょうとにこやかに微笑む大臣。ナイロンに剣を用意させる。大臣の思惑通りに事はすすみ、サファイア王子とフランツ王子の試合が行われることに。乗り気でなかったサファイアだが、皆の手前、そしてフランツに恥を欠かせないために本気で戦う。共にフランツ王子の剣に毒が塗られていることは知らない。
息を呑む試合・・・ついに決着の時。同時に踏み込み、剣を突く二人。キン!と響く金属音、そして決着。


対峙する二人。フランツ王子の手から剣が飛ばされている。勝利者サファイア王子!・・・しかしその剣の飛んだ先には王の玉座が。かすり傷だ・・・と皆を安心させようと振舞う王様。しかし頬をかすめた剣には大臣の仕込んだ毒が。階段を下りたところで倒れこむ王様、駆け寄る王妃たち。それを制し、自ら王を確認するナイロン。
「王は亡くなられた!」
突然の出来事に唖然とする一同。そこへ大臣の鋭い声。
「この剣の先を見ろ!青く錆付いている!」
王殺害の容疑をフランツ王子にかぶせたのだ。近衛兵に捕らえられる王子。私がいつ毒を塗った!と叫んでも通じない。我々は騙された・・・大臣の扇動により、王を殺し、このシルバーランドに攻め込もうとしたフランツ王子の容疑を疑おうとしない人々。そして王の死に嘆き叫ぶ王妃とサファイア・・・衝撃のシーンです。





今までの流れとはうって変わってシリアスなシーン。大臣の息子への愛情、それゆえの思惑が大臣自らも思いの寄らない方向へ進んでいく様には思わず見入ってしまいます。出演者も自分の心情を色んな形で表現してくれます。
大臣の殺害計画を知り、毒の小瓶に見入るナイロン。その表情には色んなものが感じられる。自ら忠誠を誓う大臣の明らかに行き過ぎた行動と王子を殺害することに対する良心の呵責に揺れるナイロンの心情。これは毒の塗られた剣をフランツ王子に手渡すときにも見られるものです。このとき、一度ためらうようにしてから剣を手渡すんですよね。その演技がとても良いんです。今回の「リボンの騎士」のCDに付いている台本には、渡す剣を落としてしまうというナイロンの動揺する姿が描かれていますが、今のためらいの表現の方が自分的には好きですね。



そして悪役全開の大臣。吉澤さん、ビジュアルがビジュアルだけに怖いほどの悪役になってくれます。当初からその演技には評価が高かったのですが、公演を重ねるにつれますます演技に磨きがかかっていたのには驚きましたね。公演日中盤を過ぎたあたりから、感情表現や表情などより一層素晴らしいものになったと思うのは私だけでしょうか。いや、周りの評判を聴く限りは皆一様の思いを抱いているんでしょうね〜、ひーちゃんカッコイイよ、ひーちゃん。
大臣の演技だけじゃなくて、冒頭のシーンの演技にも明らかな変化が見られたように思います。有体に言えば「やりきっている感」というか・・・この人がリーダーなら、モーニング娘。は心配無いって心から思いますよ。



このあとも物語は驚きの展開を迎えるのです。・・・ってあ、もう金曜日だ、またレポ完成間に合わなかったなorz

まぁ公演終わっても書けるネタだし。9月中には完成させます♪

*1:覚えたて(笑)

*2:これはこれでかわいかった・・・ハァ━ry