「リボンの騎士ザ・ミュージカル」独り善がりレポ(その9)

宮殿。厳かな音楽と共に新しい王の誕生を祝う歌。王妃、大臣とその息子、そして淑女たちも参列しお祝いのムード一色。「サファイアが王に、もう誰も止められない」という王妃の言葉に対し不敵な笑いを浮かべる大臣。そして上手から王冠を携えたサファイアが歩いてくる。


このときの大臣吉澤ひとみサファイア高橋愛の演技が良い。この場面の大臣はまさに悪役。とてもみその幼稚園で一番人気だったひとみ先生とは思えない悪っぷり。何回か観る機会があったので、大臣凝視モードで観たりもしましたがそれでも十分面白いです。立ち振る舞いとスレンダーな体がかっこよすぎるから余計に悪く見えるんだよなぁ・・・まさにはまり役。
そしてサファイア高橋愛。王冠を携えて祝いの席に歩み出てくる時、大臣に対し鋭い視線を送るのがたまりません♪ナイロンの自白により、既に大臣の謀略は掴んでいると信じているわけだからね〜、その強気な表情、視線がかっこいいんです。・・・ってこれに気が付いたのは千秋楽だったんだけどね(笑)遅杉田。あ、でも気付いただけいいか(ポジティブ)



「新しい王と新しい国を讃えよう!乾杯!」
みな一斉に乾杯し、杯を傾ける。大臣が薬を仕込んだ杯を口にする王妃、その異変にはサファイアは気付いていない。


このときの乾杯の歌・・・これこそ公演後の飲み会の定番ですよ(笑)あ〜今日の公演も良かったね〜なんて皆で集まって飲む楽しみ。そして∬∬´▽`)とりあえずびーる!の流れですよ。みんなのところに冷たいグラスが行渡ったら、誰からともなく♪かんぱーい、かんぱーい、かんぱーいとこの歌を歌いだすのです。盛り上がること間違いなし!でも歌の尺がけっこう長いのでフルコーラスで歌うと逆に場が冷めていくのでこれまた注意(笑)なかなか加減が難しいですが、まぁ面白いんで一度やってみるといいんじゃないの(投槍
あ〜あと、乾杯のときの嬉しそうな淑女の新垣・田中嬢もお気に入り。ありゃ「こどもののみもの」とか入ってるんだよね、グラスに。田中さんとか小指立てたりして・・・乾杯にあこがれるお子様感が出ていて良かったです(違)



大臣を追及せんと意気込むサファイア、大臣に自らの罪の告白を迫る。しかし、いまだシラを切る大臣。その不敵な笑みの裏にはあの魔女から渡された自白薬の存在が・・・そしてよろめいた王妃が大臣の下へ倒れこんでくる。「見るがいい、王妃のこの哀れな姿を。自らの罪の重さに耐えかねもう自分の体すら支えきれない!」苦しみに悶える王妃。そして魔女ヘケートの魔力により、遂に耐え切れなくなってしまう。王妃、自白の瞬間。


「聞いて・・・みな聞くのです。辛く苦しく悲しい日々でした・・・。」
我が子が生まれてからこのときまでずっと心の中に押し込めてきた思い。強い心で堰き止めてきたからこそ、一度流れ出したら止まらない。サファイアの必死の制止もむなしく王妃の自白は続き・・・いよいよその真相に。



サファイアは・・・サファイアは・・・・・・女です!!王子ではなく、王女だったのです!!」
突然の自白に騒然となる宮殿内。そして衝撃の告白・・・サファイア王子はオンナだった。



「それもこれも・・・この国が行けないのです!オンナに生まれたばかりに王位につけないこの国の掟が行けないのです!!ああ、かわいそうなむすめ・・・。」心の全てを吐き出した王妃はその場に倒れこんでしまう。駆け寄るサファイア、そして正気を取り戻す王妃。だがもう遅い、全ては明らかになってしまったのだ。「サファイアと王妃を捕まえろ!」大臣の一声により近衛兵に取り囲まれる二人。「わたしは何を・・・」と茫然自失の王妃の問いに答えるように、王はオンナ!王はオンナ!と湧き上がるコーラス。自らの告白とその内容を知り悲鳴を上げる王妃、悔しさに唇を噛み、体を震わせるサファイア。してやったりの大臣はサファイアから王冠を取り上げる。そして息子を王座に座らせ高らかに叫ぶ。

「私の息子が王だ!!」



悲鳴をあげ泣き叫ぶ王妃とそれをかばうサファイア。そして野望が叶い、満面の笑みを浮かべる大臣。この両者のコントラストが胸を締め付けるくらいに衝撃的な第一幕のラストシーン。こうやって色々書いても、自分ごときの文章力では何も伝わらないってのはわかってますが・・・いや、でもここはすごいシーンですよ。乾杯してからの展開が、スピード感がありすぎて息をするのも忘れるくらい。幕が下りて拍手を止めてからようやく一息、そんな緊迫感のあるシーンです。


特に王妃とサファイアどん底具合がたまらんのですよ・・・まるで昼ドラのような哀れさ*1最後、幕が下りる瞬間の、二人の姿、そして王妃の叫び・・・あれ、子供だったらうなされてますよ(笑)自分も今夜は一人でトイレにいけません、ひとみかあちゃん一緒におトイレ行(蹴殺


あとはやっぱり王妃マルシアの歌ですね。語るようにゆっくりとした歌いだしから、だんだんと高揚、発狂していく様が迫力満点の歌声とあいまってもう。とてもあの優しい王妃様とは思えない変わり様。ほんとマルシアさんも箙かおるさんも、このミュージカルに参加してくれてよかった。そう思える瞬間でもありますね。


歌っていうと最後の「王はオンナ!」のコーラスもかなり衝撃的。「王はオンナ!王はオンナ!オンナだとは!オンナなんて!オンナ!オンナ!」って今でも頭の中で突然鳴り響くこともあるくらいに刷り込まれてしまいました。一時期、お知り合いの天氏が「王はオカマ!」なんて替え歌を歌っていたから余計に印象に残ってしまってるんでしょうね(笑)
そしてこのときのガキさんはじめ淑女隊の表情の作り方が秀逸。サファイアたちに扇を刺し、追求するときの表情はノlc| ・e・)*・ 。.・)だーまーさーれーたー感たっぷり。ほんとね、細かいところが面白い。そんな舞台でした。



ということで第一幕終了。ようやく・・・。本当は最後の土日、まだ観てない人たちが少しでも行く気になってくれればなという思いから書き始めたのですが、いまやまさに独り善がりのレポに。いや、本当は最終週に仕上げる予定だったんだけどね。このペースじゃ無理だって今気が付いたわよ(笑)


残りは怒涛の第二幕。このまま勢いで仕上げれるといいなと希望的観測。

*1:表現悪いなorz