「リボンの騎士ザ・ミュージカル」独り善がりレポ(その15)

仕事もひと段落。再開。




宮殿。なにやら御機嫌な大臣。国王であり愛する息子プラスチックに花嫁候補が見つかったらしい。そんな夢のような知らせに嬉しさを隠す様子も無く満面の笑みを浮かべている。と、そこに家臣ナイロンが駆け込んできた。「大変です!ゴールドランドが攻めてきました!」
「なんだと?!」大変な知らせに動揺する大臣、だが・・・「軍隊を回せ。用が済んだら私も向かう。」と一言のみ。
用?大臣の言葉に眉をひそめるナイロン。「息子が結婚するのだ。」と誇らしげな大臣。「結婚?敵の軍はもうそこまで迫ってきているのに・・・。」大臣に忠誠を近い、どんなときも側についてきたナイロン。しかし今、愛する息子の姿しか見えない大臣には国家の窮境も、そして国民の叫びも届くことは無い。「国が滅びる時なんてあっけないものだ。芯から腐ったりんごが自分の重みで落ちて潰れるだけだ。」言い放ち、ナイロンは去っていった。



今まで大臣の息子プラちゃんと∬∬´▽`)リo´ゥ`リキャッキャキャッキャと遊んでいながらも、大臣に対しては強い忠誠心を見せていたナイロン。しかし、ここではとうとう愛想を尽かしてしまう。そんな姿にシルバーランドという国が滅びることよりも、忠誠を誓う大臣の凋落していく姿を見るのが辛かったのではないかと自分は感じました。
ここからは勝手な自論。ナイロンの忠誠心というのは、命令には服従するがその命令に対しての自らの意見などは主張し、単に上官と部下、命令する者と命令に服従する者という単純なものではなく、共に良い結果を得ようという僚友的な立場で上官をサポートしていく姿勢からくるものであると思います。
おそらく大臣は良い人である。少なくともナイロンにとってはそうであったはず。自分を家臣として仕えさせ可愛がってくれ、自分もそれに答えるようにこれまで従順に従ってきた。大臣の情深さなどの良いところ、そして人間として弱い部分も知っているであろうナイロンは大臣には自分がそばにいて助けてあげなければならないという思いもあったように思う。しかし、大臣は息子に対する愛情ゆえに人を陥れ、人を殺め、自らの国を滅ぼすこととなる。もしかしてそれだけだったらナイロンは大臣についていったのかもしれない。ただ大臣の視線の行方、それがナイロンにとっては不満であったのではないか。まさに盲目的に息子の出世のみを考え、後ろでサポートする自分のことなど見えていないと感じた時に嫉妬を感じたナイロン。久住、じゃ無くてプラスチックに熱く煮えたぎる様なジェラシーの炎とか・・・あれ?なんか単なるよしまこネタになってきた感じが(笑)でも、結婚話で追いかけっこする大臣と息子の間に入り込み、そっけなくあしらわれるナイロンの姿とか自分的にはそんな心情を深読みしたくなるとこなんですけどね。∬∬´□`)よしざーさん・・・やっぱり若い子がいいんだ(泣みたいな(笑)
いや、ここまでくると深読みというより妄想ですね。でも本人たちも交換日記してるくらいだからなぁ(笑)
色んな愛の形が溢れているこの「リボンの騎士」。ナイロンの忠誠心という名の愛はかなり熱いモノであるんですよ・・・てな、けっきょくはそんなことを言いたかったんです。かしこ。



王(息子)と大臣。「花嫁候補をこれへ。」いよいよ花嫁候補を息子に対面させる時がきた。スカウトのリューとリジィエに連れられ、村娘が王の御前に。「顔をあげるがよい・・・おぉ、美人だ。」思っていた以上の美人の娘に大臣はますますご機嫌だ。王はまじまじと娘を見つめている。
うすい笑みを浮かべていた娘がそっと口を開いた。「・・・大臣。この顔に見覚えは?」「ん?」大臣の言葉を待つ間もなく刀を抜く村娘、「覚悟!」突如大臣に斬りかかる。
「父上、危ない!」サッと間に入り、斬りかかる村娘を突き飛ばすプラスチック。「お前は誰だ!」憤る大臣の言葉に力強く巻いていたスカーフを剥ぎ取る村娘。「見忘れたか!」その言葉に、はっと気付く。自らが牢獄に送り、殺害したはずのサファイアがそこに立っている。「サファイア!生きていたのか!」驚きを隠せない大臣。しかしこの城はすでに自分が制しているようなもの。すかさず近衛兵を呼びつけ、サファイアを取り押さえようとする。・・・しかし、いつまでたっても近衛兵は出てこない。「どうした!」予想もしない状況に動揺する大臣。とそこに先ほど去っていったナイロンの姿、「この城にはもう誰も残っておりません。」戻ってきたナイロンの言葉に、ようやく状況を飲み込む。

大臣万事休す・・・とそのとき、宮殿を駆けてくる足音。「聞け!」、声のする方に振り向くとそこにはフランツ王子の姿が。城はもうゴールドランドの手に落ちていたのだ。二人の騎士を従え、大臣のもとへ歩み寄るフランツ。
「殿下。」ふと呼ばれた声に振り返ると、そこにはあのサファイアの姿。「サファイア!女であるのがばれ、獄中で死んだと聞いたが。」驚きを隠せないフランツ。しかし、そこにいるのはたしかにサファイア王子であった。「すると、この国の王はいまだにあなたと言うことになる。」尋ねるフランツ。そうです、とその問いに力強く答えるサファイア。「騎士の諸君!・・・私はこれからサファイアと決闘する。」いまさら無意味だと止める言葉も聞かず剣の準備をするフランツ。「わがままを許して欲しい。泥にまみれた金貨を拾うのだ。私はこの男に勝ち、名誉という金貨から泥を払わなければならない。」



二人きりで戦わせて欲しい・・・フランツの強い意思を感じとった騎士ヌーヴォー。自らの剣をサファイアに渡し、大臣たちを連れその場を後にする。